カラコンを安全に使用するために最も大切なことの一つが、装着前の手洗いです。
「ただ手を洗うだけでしょ?」と思われるかもしれませんが、実は正しい手洗い方法を知らないことで、深刻な目のトラブルを引き起こす可能性があります。
この記事では、カラコン初心者の方にも分かりやすく、なぜ手洗いが重要なのか、どのように手を洗えばよいのかを詳しく解説します。
なぜカラコン装着前の手洗いが必要なのか
目の感染症を防ぐため
私たちの手には、日常生活を送る中で様々な雑菌が付着しています。ドアノブに触れたり、スマートフォンを操作したり、お金を扱ったりする度に、目に見えない細菌やウイルスが手に付着します。
カラコンを装着する際、汚れた手でレンズに触れると、これらの雑菌がレンズに付着し、目に直接入ってしまいます。その結果、以下のような感染症を引き起こす可能性があります:
- 結膜炎:目の充血や痛み、目やにが出る
- 角膜炎:目の痛み、光がまぶしく感じる、視力低下
- ものもらい(麦粒腫):まぶたの腫れや痛み
アカントアメーバ感染の危険性
特に注意したいのが、アカントアメーバという原虫による感染です。この原虫は水道水にも存在し、コンタクトレンズを通じて目に侵入すると、角膜を破壊してしまいます。最悪の場合、失明に至る可能性もある深刻な感染症です。
正しい手洗いの方法
基本的な手洗い手順
- 石鹸を使用する
- ハンドソープや固形石鹸を使って、しっかりと泡立てます
- 抗菌効果のある石鹸を使用するとより効果的です
- 手のひら全体を洗う
- 手のひら同士をこすり合わせて洗います
- 指の間を洗う
- 指を組み合わせて、指の間もしっかりと洗います
- 爪の周りを念入りに洗う
- 爪の間や周りには特に汚れが溜まりやすいので、入念に洗います
- 手首まで洗う
- 手首までしっかりと洗浄します
- 十分にすすぐ
- 流水で石鹸をしっかりと洗い流します
- 清潔なタオルで拭く
- 使い回しのタオルではなく、清潔なタオルやペーパータオルで手を拭きます
手洗い時の注意点
- 最低30秒以上かけて洗う:短時間では雑菌を十分に除去できません
- 熱すぎないぬるま湯を使用:熱すぎるお湯は手荒れの原因になります
- 爪は短く切っておく:長い爪はカラコンを傷つける原因になります
カラコン装着前の準備と手順
装着前の準備
手洗い以外にも、以下の準備が必要です:
- 爪のチェック
- 爪が長い場合は短く、滑らかに切る
- 爪が割れている場合は整える
- 目の状態確認
- 充血や目やに、痛みがないかチェック
- 異常がある場合は装着を控える
- 化粧品やハンドクリームの除去
- 手に化粧品やハンドクリームが残っていないか確認
- 必要に応じて再度手洗いを行う
正しい装着手順
- カラコンの裏表を確認
- お椀型になっているのが正しい向き
- 縁が反っている場合は裏返し
- 清潔な指にレンズを乗せる
- 人差し指の腹にそっと乗せる
- 目を大きく開く
- 片手の中指で下まぶたを引き下げ
- もう片方の手で上まぶたを引き上げる
- レンズを装着
- まっすぐ前を見ながら、黒目の上にそっと乗せる
- 強く押しつけない
- ゆっくりとまばたき
- 2〜3回軽くまばたきをして位置を確認
初心者におすすめの手洗い用品
抗菌ハンドソープ
携帯用除菌アイテム
外出先でも手を清潔に保つために:
清潔なタオル
カラコンケア用品も忘れずに
手洗いと合わせて、適切なカラコンケア用品も準備しましょう:
マルチパーパスソリューション(MPS)
1ヶ月タイプのカラコンには必須のケア用品です:
レンズケース
- 3ヶ月ごとに新しいケースに交換
- 左右の区別ができるタイプを選ぶ
よくある手洗いの間違い
水だけで洗う
水だけでは雑菌を十分に除去できません。必ず石鹸を使用しましょう。
時間が短すぎる
さっと洗うだけでは効果がありません。最低30秒はかけて洗いましょう。
爪の間を洗わない
爪の間は最も汚れが溜まりやすい場所です。特に念入りに洗いましょう。
汚れたタオルで拭く
せっかく手を洗っても、汚れたタオルで拭いては意味がありません。清潔なタオルを使用しましょう。
目のトラブルを感じたら
もし以下のような症状が現れた場合は、すぐにカラコンを外し、眼科を受診してください:
- 目の痛みや違和感
- 充血や腫れ
- 目やにが多く出る
- 視界がぼやける
- 光がまぶしく感じる
まとめ
カラコンを安全に楽しむためには、装着前の手洗いが欠かせません。正しい手洗い方法を身につけて、清潔な手でカラコンを取り扱うことで、目のトラブルを予防できます。
特に初心者の方は、面倒に感じるかもしれませんが、習慣化してしまえば自然にできるようになります。美しい瞳を演出するカラコンを、安全に長く楽しむためにも、毎回しっかりと手を洗ってからカラコンを装着するようにしましょう。
カラコンライフを安全に楽しみ、素敵なアイメイクで毎日を彩ってくださいね。